歯を失ってしまったら
放置せずに相談しましょう!
歯を失ったまま放置してしまうと、さまざまなリスクを招くことになります。例えば、奥歯を失うと咀嚼が困難になり、食べ物をうまく噛めなくなるため、消化不良や健康に悪影響を与える可能性があります。また、前歯を失うと見た目の問題だけでなく、発音にも支障をきたすことがあります。さらに、歯の空いたスペースに隣の歯が傾いてきたり、噛み合わせるべき歯が伸びてくることがあり、歯並びが乱れ、全体的な口腔環境に悪影響を与えることになります。歯並びの乱れは、むし歯や歯周病を引き起こし、最終的には顎関節症などの症状につながることもあります。歯を失った場合は、できるだけ早期に適切な治療を受けることが重要です。
入れ歯のよくあるお悩み
入れ歯が痛い
合っていない入れ歯を装着していると、痛みを感じる可能性が高いです。早急に歯科医院に相談しましょう。
入れ歯を入れると吐き気がする
入れ歯が合っていないと、吐き気を感じることがあります。原因としては、入れ歯の土台となる部分が上顎ののどに近い敏感な部分に当たってしまうことが挙げられます。また、長期間使用していた入れ歯が噛み合わせのズレにより合わなくなり、吐き気を引き起こすこともあります。入れ歯が合わない場合は、再調整が必要です。
味がよくわからなくなった
総入れ歯の場合、口腔内を覆う面積が大きいため、食べ物の味や温度がわかりづらくなることがあります。こういった問題を解決するために、白金(プラチナ)素材の床材を使用した入れ歯があります。この素材を使うことで、味覚や食事の楽しさを取り戻し、より快適な食事ができるようになります。
話しにくい
総入れ歯を入れると、口腔内のスペースが狭くなり、舌が思い通りに動かせなくなることがあります。そのため、発音がしにくくなることがよくあります。入れ歯に慣れるためのトレーニングが必要ですが、練習しても話しづらい場合は、入れ歯の義歯床が大きすぎたり、厚すぎたりすることが原因の可能性があります。この場合、入れ歯の再調整が必要です。
唾液が出ずに口の中が乾く
加齢に伴い、唾液の分泌量は減少しますが、義歯床が大きすぎて唾液腺を圧迫することで、唾液の分泌がさらに減少することがあります。さらに、入れ歯を装着すると舌の動きが制限されたり、噛む力が弱くなったりして、食べ物をよく噛まずに飲み込んでしまうことも原因となります。唾液の分泌を促進するためには、唾液マッサージや口腔内の保湿が有効です。症状がひどくなる前に、早めに対策を講じることが大切です。唾液の分泌が正常であれば、口腔内の乾燥を防ぐことができ、快適に入れ歯を使用することができます。
保険と自費の違い
保険診療
保険診療の入れ歯は、必要最低限の歯の機能の回復を目的としています。使用できる素材や、工程に制限があるため、口腔内とフィットせずに違和感を覚える場合もあります。また、金属バネの見た目が気になる方もいらっしゃいます。
自費診療
自費診療では、保険診療に比べて制限が少なく、最新の治療技術や素材を選ぶことができます。見た目が美しく機能的にも優れた素材を使用することが可能です。治療費は保険診療より高額になるものの、装着感が良い薄い入れ歯や、見た目が美しい入れ歯、痛みの少ない入れ歯など、患者様一人ひとりのニーズに合わせた入れ歯を製作できます。自費診療の大きなメリットは、患者様の希望に合わせて、より快適で美しい入れ歯を作ることができる点です。入れ歯がフィットしやすく、長期間快適に使用できるため、生活の質が向上します。
入れ歯の種類
保険入れ歯
保険適応の入れ歯は、人工歯と床(歯茎に当たる部分)がレジン素材で作られます。部分入れ歯の留め具(クラスプ)は金属に限定されており、いくつかのデメリットがあります。まず、レジンは経年によって変色しやすく、時間が経つと見た目が劣化することがあります。また、金属のクラスプは口を開けたときに目立ちやすく、審美性が気になる方には不満が残る場合があります。さらに、レジンの床は強度を確保するために厚く作られがちです。このため、装着時に違和感を覚えることがあり、長時間使用していると不快感が生じることもあります。保険適応の入れ歯は、価格を抑えて最低限の機能回復を望んでいる方に向いています。
金属床義歯
金属床義歯は、床部分に金属を使用することで、レジンよりも薄くて強度が高い入れ歯です。装着感が良好で、丈夫で長持ちするため、特にしっかりとした噛み合わせが求められる場合に適しています。見た目が金属であるため、目立ちやすい点がデメリットとして挙げられますが、床部分が薄いため食事が楽しくできます。
ノンクラスプデンチャー
ノンクラスプデンチャーは、金属を使用しない軽量で目立ちにくい部分入れ歯です。このタイプの入れ歯は、従来の金属クラスプを使用せず、歯ぐきを覆う大きな床部分を使用することで、入れ歯を装着していても目立ちにくくなっています。